論文紹介:陰茎のサイズが小さい程、ED(勃起不全)を発症しやすい!?
陰茎のサイズは、古来より男らしさの象徴として考えられており、多くの男性にとっては興味の対象になっていると思います。学生時代など、陰茎のサイズが大きい人はそれだけで一目置かれた存在になってましたよね。高校時代の友人は「ポルンガ」(ドラゴンボールの神龍の進化版)と呼ばれていました。
海外では陰茎のサイズに関する調査がよく行われており、報告もされていますが、日本での報告は非常に少ないです。
今回、日本性機能学会雑誌に陰茎のサイズとの関係を検討した論文がありましたのでご紹介させて頂きます。
目的:陰茎サイズと勃起機能の関係について検討
方法:泌尿器科外来を受診した327例を対象に、陰茎のサイズの測定と勃起機能評価(国際勃起機能スコアを元に)を行った。
陰茎のサイズは非勃起時長、勃起時の長さ、勃起時の周径を測定。
結果:陰茎の平均値 非勃起時長:7.9cm、勃起時の長さ:11.7cm、勃起時の周径:8.3cm。
身長が高い人ほど勃起時の長さは長く、肥満の人(BMIが高値)ほど非勃起時長、勃起時の長さは短かった。
ED(勃起不全)症例では、非勃起時長および勃起時の長さともにEDでない人よりも短かった。(末富ら、その他 日本製機能学会雑誌:35(3)105-112,2020)
自分の陰茎のサイズが小さいと自己評価する人は、性行為中の不安につながり、勃起機能に影響するということは以前から報告されています。(Sanches BC et al;Int J Impot Res.30:158-162,2018)
今回の研究でも同様に陰茎サイズのEDのリスクとなりうる可能性が示唆されています。
しかし、今回の研究では問題点もあります。まずは泌尿器科外来に受診した患者に限定しているということ、平均年齢が61歳と高齢であったことです。
大阪梅田ライオンズEDクリニック 院長
オンライン診療