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「バイアグラ」が不妊治療で保険適用に!概要について詳しく解説

[2022.03.10]

バイアグラが不妊治療、妊活目的で保険適用に

2022年2月初旬に正式に発表となり、ニュースでバイアグラ、シアリスなどED治療薬が保険適用になると知った方も多いと思います。厚生労働省は2022年4月1日から不妊治療の保険適用拡大の政策において、バイアグラ、シアリスを含む6成分16品目の不妊治療薬の薬価収載を認めました。今回はバイアグラ、シアリスなどED治療薬が保険適用になった経緯、不妊治療について説明させて頂きたいと思います。

厚生労働省の方針について

少子化対策、不妊治療の保険適用に向けて厚生労働省は2022年4月から保険適用の実施をする予定です。元々不妊治療の推奨度レベルAに該当する治療は保険適用にする方針でした。バイアグラやシアリスなどPDE5阻害薬は日本生殖医学会のガイドラインにおいて推奨度レベルAに該当します。バイアグラなど勃起不全薬以外にも排卵誘発剤や射精障害なども候補として挙げられています。

今までは不妊治療に対して保険適用が実施されていませんでしたが、不妊治療の助成金が増額することが決定され2020年1月より開始され、2020年12月からは所得制限もなくなりました。このような助成金の拡大から今回2022年4月に保険適用が実施される予定です。

ED治療薬 バイアグラ、シアリスなど保険適応される6成分16品目について

今回、不妊治療に限り適用が追加された薬剤は以下の6成分16品目です。ED治療薬は先発品のバイアグラ、シアリスが追加となっております。レビトラに関しては現在生産を中止しているため追加されなかったとバイエル社の営業さんから聞きました。今後はED治療薬も費用の安価なジェネリック医薬品を追加予定とのことです。

薬品名 効能効果
バイアグラ25mg

ED(勃起不全)治療薬 満足な性行為が行えるような勃起、維持が可能。中折れなど勃起不全の症状を維持

バイアグラ50mg
バイアグラODフィルム25mg
バイアグラODフィルム50mg
シアリス5mg

ED(勃起不全)治療薬 満足な性行為が行えるような勃起、維持が可能。中折れなど勃起不全の症状を維持

シアリス10mg
シアリス20mg
レコベル12μg皮下注 脳下垂体ホルモン剤 
レコベル36μg皮下注
レコベル72μg皮下注
ガニレスト0.25mg皮下注 ホルモン剤
セトロタイド0.25mg注射用 ホルモン剤
ルテウム膣用座薬400mg 卵胞ホルモンおよび黄体ホルモン剤
ウトロゲスタン膣用カプセル200mg
ルティナス膣錠100mg
ワンクリノン膣用ゲル

不妊治療ガイドラインについて

「バイアグラの保険適用」が発表されてから、当院でも保険適用の条件について問い合わせが殺到しています。現状では明確な適用基準は決定しておりませんが、不妊治療にのみ適応とされています。不妊治療は夫婦で受診し、不妊の原因を検索します。男性不妊もしくは女性不妊がありますが、今回のED治療薬は勃起不全による男性不妊にのみ適用となっています。以下に厚生労働省による不妊治療ガイドラインのページ添付させて頂きます。

以下が厚生労働省の不妊治療ガイドラインのURLです。

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000768685.pdf

不妊治療でない場合の処方の方法

不妊治療で男性不妊と診断されるには上記のような流れになります。実際に夫婦で不妊治療を受診し、奥さんの前で「勃起不全です」と相談するのは中々難しいのではないかと思われます。当院にED治療で来院される方で、不妊治療、妊活で受診される方は感覚的には10%程度と思われますが、奥さんに「EDかもしれない」と打ち明けている方は少ないように感じます。奥さんと受診することができない方は、今までと同じように自由診療での処方となります。

バイアグラなどED治療薬の保険適用によって、妊活が進み、少子化の改善に進む方向に進むと思いますし、子供が欲しくて不妊治療をされている方には朗報です。ただ、誰でもすぐに保険診療で3割負担でバイアグラが処方できるわけではなく、まだ未定ですが、処方水準はかなり厳しいと予想されます。今後、不妊治療の保険適用が充実され、少子化解消につながればと思います。

 

【参考サイト】

生殖医療ガイドライン 一般財団法人 日本生殖医学会

不妊治療ガイドライン 厚生労働省

大阪梅田ライオンズEDクリニック 院長

 

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