30代の勃起不全(ED) 原因、治療について徹底解析
30代のEDについて
30代前半ぐらいから「ちょっと昔とくらべて弱くなったかな」と実感される方が多いと思います。夜の生活は弱くなったけど、バイアグラなどED治療薬を使うのは50歳ぐらいからかと思っていたなどと診察時にいう方も多いです。しかし。実際は30代、むしろもっと若い20代でEDで受診される方は増加しています。EDの定義というのは満足な性行為ができないということなので、嫁だけED、中折れする、硬さに満足しないなどはEDに当てはまります。今回は30代のEDについて当院での診療実績などをもとに検討してみました。
30代のEDでの多い悩み、原因は?
診察時にどのような症状かお伺いするため、どの悩みが多いかといった割合を出すことは難しいですが、30代の方で多い悩みは、妊活での「妻だけED」です。他にも中折れ、昔ほど元気がないなど、お悩みは様々ですが特にこの年代で特徴的に多いのは子作りに関するものです。「結婚してからセックスレスになってしまって、、」「2人目を考えてるのですが上手く行かなくて、、」「妻からのプレッシャーが大きくて、、」などといった悩みが多いです。ほとんどの方が一人で自慰行為(マスターベーション)はすることができるが、本番の性行為でうまくいかないといった、心因性と思われる症状です。
30代のEDでの注意点
妊活で来院される方によく聞かれるのが、ED治療薬の内服が精子や胎児に影響を与えないかというご質問です。結論から申し上げると全く問題ありません。むしろ勃起不全が原因の男性不妊ではバイアグラなどED治療薬の使用を推奨されてます。また30代は仕事でも管理職になるなど、働き盛りな年代になるのでストレスがたまりやすいと思います。職場での人間関係や私生活での悩みなどがあると、性的なことに興味が薄れるというのも影響していると思います。EDのリスクファクターとしては加齢、精神的要素、男性ホルモンの低下、ストレス、運動不足、動脈硬化など様々なものがあります。これが原因と特定することは困難でEDが完治するということは中々難しいことが多いですが、バイアグラなどED治療薬の内服で性行為に成功こともあります。少しでも気になり始めたら早めに一度、ED治療専門クリニックに相談されることをお勧め致します。
20代のED受診率、処方率は?
期間は2021年6月から2021年11月までの間で、30代のED診療受診率は全体の中で23.6%でした。また2021年6月に初診で来院された方の5ヶ月間での再診率は59.6%となっています。
お薬の割合は以下です。(処方された錠数で割合を出したものでジェネリック医薬品も含みます。)
バイアグラ26.1%
レビトラ 30.8%
シアリス 43.1%
上記のようにシアリスが最も多い結果となりましたが、これは40歳以下の勃起不全ではシアリスが最も効果的で85%に効果があったというデータをもとにお薬の説明をさせて頂いている結果と思われます。
M Yamagisi,et al;,The japanese journal of sexual medicine Vol.35 june 2020
大阪梅田ライオンズEDクリニック 院長
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